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2009年 10月 17日
ワタリウムで今行われているルイス・バラガン展の関連であった
伊東豊雄とメキシコ人建築家によるシンポジウムに行ってきました。 私はルイス・バラガンは一番好きな建築家で、 メキシコシティにそれだけをわざわざ見に行ったことがあります。 あの強烈な色の壁は、住居としてどうなんだろうと興味を持っていたのですが、 実際に行ってみると、メキシコのまぶしい太陽の光と、ちょっと煙たい空気と、 陽気なメキシコ人(ヒラルディ家は今も住宅として使われ、 トゥラルパンの教会も現在も尼さんが生活しています)の雰囲気に とてもしっくりときていました。特徴的な庭も、ブーゲンビリアが咲き誇っていて 家の中から見ても中庭にいってみても、違和感がなく気持ちがよかったです。 今回のシンポジウムのお題が「建築における伝統的要素と現代的要素について 」 というもの。最近伝統的なものを実際の現代生活にどうやって取り入れていくか、 が自分の中のテーマのひとつになりつつあるので、興味を持ちました。 あと、伊東豊雄氏が伝統的な要素をどう解釈しているのかも気になりました。 パネラーは4名。伊東豊雄(建築家) 、 テオドロ・ゴンサレス・デ・レオン Teodoro Gonzalez de Leon(建築家) アルベルト・カラッチ Alberto Kalach (建築家) ホセ・クリ Jose´ Kuri (クリマンスト・ギャラリー オーナー) まず最初の2時間くらいで各々の仕事の紹介。 その後にお題について思うところを話す形式でした。仕事の紹介が長過ぎて、 お題がきちんとディスカッションされていなかったのが残念でしたが、 各々の主張が面白かったので、メモ。 テオドロ氏:伝統とは経験と実証を通じて皆に蓄積されていくもの。 つまり、認知されて変化される為のもの。 そのため、自分の周りのものが避けよう無く表れるし、 形作られた地域から文化が立ち表れてくる。 自分の技術の限界まで行かないと、未来には進めない。 フォークロアの模倣をするのではなく、認識して再構築すること。 それが普遍的な価値となる。 カラッチ氏:「真の現代的な人になるには、過去との和解無くしてなり得ない」 ひとつの基礎としてとらえ、はっきり分けるものではない。 →テオドロ氏とカラッチ氏の捉え方はとても似ています。 伊東氏:ヒラルディ家の光の表現は、日本で作ろうとしてもできない。 それはメキシコの光が違うから。それを言葉にする必要は別に無いのではないか。 ただ、自分が作るのはコンクリートの建物だが、 日本の瓦屋根の家もいいなと思う気持ちはある。 また、自分の母親はもう亡くなっているが 和装の時はお洒落な人だったが、洋装になるとチンドン屋のようだった。 現代文化は1870年代から入って来たもので、 まだ日本人はこの劇的な変化についていけていない。 現代的なものと日本の伝統的なものは決定的に引き裂かれている。 そして、日本人は外からのものを中できわめて発展させる伝統がずっとあった。 ただ、その日本の伝統的なお家芸である技術で作っているものたちは実際、 人間らしさや楽しく暮らせることとかけ離れていっているのではないか? その点、メキシコ人は楽しむことを知っている人たちである。 →伊東氏の伝統と現代に対するスタンスは、レム•コールハースのお金に対する 態度(彼の表現でいう¥€$)にとても似ていて、どちらも受け入れた上で、 どうしたいか?という強い意志を感じさせられました。 それでいて、話し方が穏やかで、とても素敵な人でした。 →レム•コールハースの¥€$について
by monotocoro
| 2009-10-17 23:29
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